🏳️🌈📖LGBTQを読みとく
表題の本を読み終えて、婚姻についてもっと知りたいと思った。
わたしは今まで日本の結婚制度に対してそれほど疑問を持っていなかったけど、クィアスタディーズの視座を持ち込んで考えたら、永続的に変わらない関係への違和感を無視できなくなった。
変わらない関係を否定するわけではない。むしろわたしの恋愛観、結婚観は永続的であること寄りで、いまの日本の制度に近いものだったと思う。好きになった人とずっと一緒にとか、変わらず好きでいられると思っているとか。そういうものだと思い込み、そうしていた。
だから当書を読む前、自分の気持ちがどんどん変化することが怖くてしかたなかった。(これは恋愛に限った話ではないかもしれない。)
だけど、当書で学んだクィア理論の視点で考えたら人は変わって当然で、自然で。そういう前提を知って少し楽になった。
多様な恋愛観、結婚観があって当然だし、理解できないからといって否定する権利は誰にもない。そして、知識を得た上で、ひとりの人と向き合って関係を続けていくという今までのわたしの思いや憧れも大事にしたい。
わたしはモノガミーだけどいまの日本の"結婚"には当てはまらなくても、大切な関係がたくさんあるはず。多様な関係が多様なままで、当人達の意思以外の外的要因で崩されないでほしい。より多くの人にとっていい制度が整うといいな。
【著】森山 至貴